今日の明るい農村



居候している会社の手伝いで、道内某所にあるJAXA宇宙航空研究開発機構 )北海道へ部品の納品取り付けに行ってきました。この巨大な装置は日本が独自に開発している有人型月面探査機で、雪が溶けたばかりの北海道の広大な畑地を借りて最高速テストを行っていたところ。

もちろんだから。

これはスプレイヤーと呼ばれ、その名の通り農薬をスプレーするマシン。下の状態で半分広げたところ。全部広げると50メートルほど!もっと離れて撮影しないとファインダーに収まらない。しかも、スプレー以外に能がない専用マシン!!

こんなにバカでかいのを持っている農家はいかな北海道といえどもそう多くはなく、だいたいの農家はもっと小さいのとかトラクターで引っ張るタイプを持っていて・・・・


スプレイヤー作業をする農家に共通の悩みというのが作業前の畑の「目印」。現状では、きちょうめんな農家は2人か3人で紐状の物差しを使って、きちんと計りながら笹とか棒で畑に目印を立ててゆく。もちろん歩き作業。とにっかくひたっすら歩き。十勝みたいに平らなところならまだしも多くの畑はうねっていたり斜面だったりで実に大変。しかし無駄に農薬を散布したり、逆に農薬が散布されない部分が出るのを避けるために重要な作業。

この苦行作業を無くすために今回イタリアから輸入したのが、スプレイヤーのアームの先で作物に無害な成分の泡をボトボト落とす装置「フォームマーカー」。畑に残った泡が点々とライン状に連なって、次の一往復のためのガイドラインとなってくれる。

カタログのイギリス向け英文部分をwebの自動翻訳にかけた限りでは、ヨーロッパで広く普及している装置だそうだ・・・・

今回、国内用のチラシの為の撮影をかねて取り付けに行ったのだった。取り付け作業を終えてスイッチをオンにすると「ムュ〜」とか「モ〜」とか擬音をつけたくなるような感じで練りの固い泡が出てきてボトッ。

泡の持続時間は30分から2時間。ただの洗剤とかではないすよ。あっちのそれこそ地平の果てまであるような畑で「振り向いたら泡なんてどこにも無かったよ?」とならないように色々配合された専用液。

フォームマーカーがあれば、いきなりスプレイヤー作業に入れるので「他にも色々やる事あるのにー」とストレスを感じながらハイキングをする事も無くなるのだ。便利な装置なのだ。ここで宣伝してもしょうがないが。

北海道の農業はぼちぼち本格稼働の季節。