厳冬の糠平湖に行ってきました。 |
俺の住んでいる士別からは帯広方面へ約140km、3時間弱。 去年の春に撮影した元データがHDDクラッシュで消失してしまったし、雪に囲まれたタウシュベツ橋梁が見たかったし。 湖の東側を回って橋梁の側へ至る林道ルートは4WDでないと無理。かといって林道入口から徒歩で片道4kmというのは帰りがしんどいので「五の沢」に車を置いて、湖を横断することにする。横断距離は約一キロと短く、散歩の距離。 |
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ご多分に漏れず、ここもワカサギ釣りでにぎわってます。このくそ寒い(日中マイナス10℃くらい)のにご苦労なこってとついこないだまで思っていたんだけどね。釣りたてのワカサギの唐揚げを一度でも食べたら考えが変わる。スーパーで売っているワカサギ、泥臭いし、ありゃにせものだね。 | |
小さいなりしてあのとてつもない美味さは、くそ寒い思いをして釣るだけの価値があるんすよ。湖上の釣りテントで宿泊する強者もいるくらい。俺も来年やろうかな? おっと話が逸れてゆく。そんなわけでテント村を通過して一人、荒野をいざゆかん。(?) (三脚で撮影したやらせ画像) |
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今日の湖面はカチカチでスノーシューでは歩きづらい。 | |
だいぶ近づいてきた橋梁。 この橋梁の存在を初めて知った人はこちら。 1937年(S11)に完成し、1987(S62)年までは現役だった鉄道の遺跡です。 |
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湖から見るニベソツ山2千と13メートル。この時期に登る人なんているんかいな? |
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糠平湖は発電用の湖なので流れ込む水の少なくなる冬の間は徐々に水位が下がって行きます。ということは水位が下がるにつれて取り残される氷があちこちに出現するということで・・ 駐車場から林を抜けて湖に降りた時点で、普段お目にかかれない厚みの天然氷が出迎えてくれる。 |
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←これなんか30センチ以上あります。透明度もすごっ! | |
橋梁に近づくにつれて周囲に妙なでこぼこが目に付き出します。 これが何かというと湖底にある切り株が下がった水位で頭を出したところ。 |
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近づくとこんな感じ。 | 上手い具合に氷が乗っかったものは「きのこ氷」とよばれ糠平湖の名物。 |
こっちの方がわかりやすいか? |
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しばし一緒に氷を愛でましょか。上の氷、濡れているようだけどツルピカのまま乾いています。 橋梁の脚部に張り付いているのは取り残された氷。脚部の肌が荒れているのは氷に削られるせいで、周囲には削りカスがばらばらと散らばっています。そうです。タウシュベツ橋梁は冬になるたんびにゴリゴリガリガリと削られて、いずれ消え去る運命にあるのです。てことは・・・そのうち人柱が露出するかも・・(ボソリ) 冒頭の画像はこうやって張り付いている氷を下から撮影したもの。氷に乗っかっている石ころが橋梁の削りカスだす。 |
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湖底が見えるところもあり。上で飛び跳ねてもびくともしない。いったい何センチあるやら?? |
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まだまだ日が高いし・・・お茶にしよう♪ |
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はら? ・・・・・ お茶にしようと思っただけで片づける。 ライター忘れた。 たばこをやめて3年、いつかやると思ったよ。 |
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しょうがないので撮影を続ける。 | |
風が強い。 |
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日が暮れるまでだいぶ時間がかかりそう。 やっぱり早く来すぎたか。 足指が冷えて感覚がなくなってきたので、そこら中をじたばた歩き回る。 |
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ようやく日が暮れた・・・ |
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ファインダーをのぞき込んでいると時折「ぼが」とか「ごぐ」などという重低音が響いてくる。常時水量が変化し続けるせいなのか、昼間の熱で膨張して割れるのか知らないが、自分が湖の上に立っていることは重々承知しているので、音がするたびにひやりとする。すりりんぐなんすよ、なかなか。 湖水にはまったら俺の心臓は何秒持つだろうか? |
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目当てのものがやっと撮れた。さて帰るか♪♪ すっかり暗くなっとります。 メールで問い合わせた「アーチ橋友の会」の中の人に「コンパスを持つように」とアドバイスされましたが、いやはや・・・確かにこれで吹雪にでもなったらコンパス無しには帰れないわ。 わかっちゃいたけど昼と夜じゃ全然世界が違う。 |
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上の画像、山と湖面の境界右側に周囲より少し明るい小さな点があるのが見えますか?たまたまテントで泊まる人がいたおかげで、その明りを目印に楽々帰ることが出来たけど、ほんとならコンパスとにらめっこしながら歩き続けたはず。 | |
湖から国道へ至る林は、こんな真っ暗。でも不思議なことに冬の森とか林というのは夏に感じるような怖さが無いから楽しく歩いて行ける。 読んでる皆さんも一度はどぞ。 横断できる期間は年ごとに違うので事前の情報収集は怠りなく。 おしまい。 |